2018年8月20日~30日
中国浙江省安吉県にある報福鎮報福村で、上海視覚芸術学院(SIVA)の学生達と共同でまちづくりのプロジェクトを行いました。
饗庭研究室から10人の学生が参加し、A班:都市計画プランニング、B班:タクティカルアーバニズムの2班に分かれ、調査やワークショップを通して今後のまちづくりに対する提案を行いました。
B班:タクティカルアーバニズム
メンバー TMU5人+SIVA4人
B班では、日本や海外でのまちづくり活動を共有したうえで、タクティカルアーバニズムの考え方を取り入れたワークショップや、地域の人材や資源発掘の手法についての提案を行いました。
報福村は竹産業の街であること、現在観光地化に伴う道路工事や建て替えにより、大量の廃材が街中にあることから、竹や地域の資源を使った空間作りなどのワークショップを2回開催しました。
1回目、2回目のワークショップ共にたくさんの地元の住民が集まりました。
「竹壁、竹椅子」を作るワークショップでは、竹加工場の職人の方に竹の切り方を教えて頂き、住民たちと一緒に椅子の縛り方を考えました。
塾に通う子供向けのワークショップでは、子どもたちは教室の中から外に出て、外来の訪問者と一緒に遊んだり、日本語教室に参加しました。夜に、私たちが作った竹壁を使って、広場でナイトシアターを行いました。
ワークショップを通して住民の生活に様々な新しいものをもたらし、住民とのコミュニケーションによって報福村に賑わいが生まれました。
今回のワークショップのために日本から持って行ったのは小さい椅子3脚とゴザのみでしたが、
地元政府にお願いした次の日にはたくさんの竹が用意されていたり、地元の方が丸のこやドリル、はてはソファや日用品まで貸してくれたりと、日本では考えられないスピード感で進めることができました。
報福村では、自宅の軒先に手製の椅子を出して日中の涼しい時間を過ごす人が元々多かったのですが、人が集まる場は広場の将棋盤の周りくらいでした。
今回のワークショップでは簡単な仕組みと仕掛けでたくさんの人と交流することができたので、このような活動が地元に根付くといいなと思います。
最終発表用のまとめでは、これまでの2回のワークショップの成果を盛り込みつつ、今後続けていくべき取組みと、未来のまちのあり方についての提案を行いました。
報福鎮の鎮長さんから日本チームの成果に対して、感想やコメントをいただきました。
・私たちが持っていった日本でのまちづくりの方法や、11日間の付き合いへの感謝
・日本と中国の国情は異なり、今の報福鎮は基礎施設の整備が大切で、日本チームが提案した未来のプランは10年後の報福鎮に運用できるかもしれない。
・今後の日中合作のプロジェクトへの期待
11日間という短い期間でしたが、良いスピード感の中でたくさんの学びがあったと思います。
文責:M1蒋、M2野尻