お久しぶりです。饗庭研M1の合木です。
9月と10月に1回ずつ大船渡の綾里に行ってきましたので、そのご報告をいたします。
9月
これまで低地の土地利用などについて話し合ってきた3部会で、それぞれ防潮堤のあり方について議論をし、地区としての防潮堤の景観イメージについてまとめてきました。
プロジェクターとPhotoshopを使って、その場で写真をコラージュしながら議論を進めていきました。(作業する側としてはスピード感がしんどかったです。)
話し合いの際に配布したワークシートです。デザインのアイデアなどを整理して、既存の防潮堤を写した写真に合成して分かりやすく説明しています。
議論が終わった時の防潮堤コラージュ写真(リアルタイムで作ったものなので、いろいろと粗があります…。)
防潮堤に関しては、この地区の意向の取りまとめを基に関係各局と調整をしながら、各集落にふさわしい防潮堤について引き続き議論をしていく予定です。
また、綾里に向かう途中の住田町で、木造仮設住宅団地を見学させて頂きました。
木造ということで手が加えやすく、住民の皆さんも普通の仮設に比べて建物を使いこなしているように思えました。
10月
今回は饗庭先生が別の用事で同行できず、富士常葉大学の池田先生と木村先生といっしょに動きました。
今回は、これまで動いてきた3部会とは別に、新たに2つの部会を立ち上げる為の準備会や情報収集などを行いました。
白浜地区は、綾里地区唯一の海水浴場がある、綺麗な海が自慢の集落です。
穏やかそうで綺麗な海ですが、リアス式海岸特有の地形の関係で、日本でも津波が高くなりやすい浜として有名です。明治三陸津波の際には遡上高38mにも及ぶ津波に襲われました。その際に集落全体で高台移転をしていたので、去年3月の津波では被害が非常に小さくすみました(これは他の集落でも同様だったりします)。
石浜地区も同様に、震災前にすでに高台移転を行っていることから、人的被害が最小限に抑えられました。
石浜地区は既設の防潮堤が存在せず、今回の部会ではその設置に関する議論や、地区内での避難路の整備などが焦点となりそうです。市井の災害研究家である山下文男さん(津波てんでんこの普及に大きな役割を果たした方です)の出身地としても有名です。
そして次は11月中旬に再び綾里を訪れる予定です。現在、模型を作ったりワークショップの内容を考えたりしています。
<文責・M1 合木>