豊ヶ丘複合施設市民WS:全6回が終了しました

5月から10月まで、多摩市にて豊ヶ丘複合施設の今後を考える市民ワークショップを全6回の計画で行い、先日無事最終回が終了いたしました。

豊ヶ丘複合施設は多摩ニュータウンの豊ヶ丘地区にある、図書館・児童館・学童クラブ・老人福祉館・市民ホールといった機能を持つ複合型の公共施設です。今後改修の時期を迎えるにあたり、本当に必要な機能はどのようなものなのか地域の方と一緒に考えるため、多摩市役所、饗庭先生、リサーチ・アシスタントの国重さんと都市政策科学域M1の学生有志がプロジェクトチームを組み、ワークショップを計画、開催してきました。

第1回WSの最初には、全国から人が集まっているという多摩ニュータウンの特徴にちなんで、出身地名を出さずに北から順に並んでみるというアイスブレイクを行いました。その後、参加者同士でインタビューを行い、インタビューした相手に必要な施設の機能や空間を考えていただき、それをカードに記入して「プレゼント交換」を行いました。

第2回WSからは、施設の機能に合わせて市民活動、子ども・若者、福祉、図書の4つの分科会を設定しました。最初にチーム分けをした後、分科会に関する参加者それぞれの問題意識を交換、整理しました。また、第1回のプレゼント交換で集まった、参加者が必要だと思う機能や空間のアイデアや、学生が考えた様々な空間や機能のアイデアなどをカードにし、問題を解決しそうなアイデアのカードをビュッフェのように取っていただいたり、参加者自身で問題を解決するアイデアを考えていただきました。

その後、第2回で出た問題とその解決策のアイデアを整理して「大切にしたい12のリスト」として言葉とイラストで分かりやすくまとめ、そのリストが「これからの豊ヶ丘複合館」でどのように当てはめられるのか、イメージ文章を分科会ごとに作成しました。

第3回WSでは、分科会ごとに12のリストと文章を読んでいただき、違うと思ったところ、足りないところなど、ご意見を自由に出し合っていただきました。


第4回WSでは、第3回で出た意見をもとに「大切にしたい12のリスト」とイメージ文章を修正し、参加者のみなさまにふたたび確認していただきました。また、現状の図面を用意し、12のリストのアイデアを実際の空間でどこにあてはめれば良いのか意見を出し合う「ゾーニング」を行いました。ゾーニングでは実際に施設内を歩いて考えていただいたことでイメージしやすくなり、新しいアイデアが生まれる場面もありました。

第5回WSでは、前回の意見と「大切にしたい12のリスト」をまとめてゾーニング(改修)案としていくつか作成し、それをもとに1/30サイズの模型を製作しました。参加者のみなさまにはイメージを確認していただき、さらに具体的な部分にフォーカスした意見をたくさんいただきました。

最終回では、これまでの「大切にしたい12のリスト」、「これからの豊ヶ丘複合館」イメージ文章、ゾーニング案に加え、これからも検討が必要な部分も含め「方針案」としてまとめたものを、参加者のみなさまに確認していただきました。最後にはみなさまからこれまでのWSの率直な感想をいただくことができました。

私たち学生はみな市民参加ワークショップへの参加は初めてでしたが、現場に立ち会ったことで貴重な経験、多くの学びを得られたと感じています。

市民ワークショップは完結しましたが、今後もオープンハウスや報告書の作成等、プロジェクトはまだまだ続きますので、これからも頑張っていきたいと思います!

文責:M1 立木